3月14日に皮膚科の島内隆寿先生より「褥瘡の診断と治療」というテーマでレクチャーいただきました。
浜松医大では、島内先生をはじめとした皮膚科、形成外科医師、皮膚・排泄ケア認定看護師、管理栄養士からなる褥瘡対策チームにより、各病棟のスタッフと協力し新規褥瘡発生の予防、専門的治療にあたっています。
褥瘡の評価として、日本褥瘡学会が定めたDESIGN-R2020という基準について豊富な症例写真とともに紹介いただきました。これは、D深さE滲出液 S大きさ I炎症/感染 G 肉芽組織N壊死組織Pポケット、の7つの項目で褥瘡の状態を評価するものです。
注意すべき褥瘡として深部損傷褥瘡(DTI)を教えていただきました。深部まで損傷が到達しているものの、体の表面では皮膚変色などのみで一見重症とわかりにくい褥瘡です。
消退する発赤かどうかなどの診察の仕方を教えていただきました。治療については、軟膏の種類や豊富なドレッシング剤、最新の陰圧閉鎖療法までさまざまな治療法を紹介いただきました。
実臨床に則した内容で、これまで持っていた褥瘡のある患者さんの治療法に関する解像度が上がりました。
これまで漫然と見ていた褥瘡ですが、評価すべき項目がこのようにたくさんあると知り、注意すべき褥瘡についても知ることができ、今後の診療に活用したいと思いました。